SYZ エンジニアリング予備設計ツール · リファレンスベースの推定
GD&T MMC付加公差(ボーナス公差)計算ツール
寸法要素が最大実体状態(MMC)から外れたときに得られる幾何公差の付加公差(ボーナス公差)を、ASME Y14.5 に基づいて計算します。
GD&T · ASME Y14.5 最大実体状態
GD&T MMC付加公差(ボーナス公差)計算ツール
寸法要素が最大実体状態(MMC)から外れたときに得られる幾何公差の付加公差(ボーナス公差)を、ASME Y14.5 に基づいて計算します。
[インチ]
[インチ]
[インチ、直径]
合計許容位置度公差
⌀0.017″
付加公差:0.007″
✔
付加公差が適用されるのは、この要素の図面指示にMMC(Ⓜ)が指定されている場合のみです。
工学モデル(ASME Y14.5 MMC付加公差)
規格リファレンス ASME Y14.5は、寸法要素に対する最大実体状態(MMC)の付加公差を定義しています。本計算ツールは規格の付加公差ルールをそのまま適用しており、簡略化した近似ではありません。
計算方法
付加公差 = |実測サイズ − MMCサイズ| · 合計公差 = 指定公差 + 付加公差
前提条件と制限
- 位置度(または他の幾何公差)の呼び記号がMMC(Ⓜ)を明示的に参照している場合にのみ適用されます。RFS(寸法要素の大きさに依存しない、修飾記号なしのデフォルト)では付加公差は得られません。
- MMCを参照するデータム要素に伴うデータムシフトの付加公差は含まれません。これは一般的な追加公差ですが、本ツールでは計算されません。
- 実測サイズが指定の寸法公差内(MMCとLMCの間)にあることを前提としています。要素自体の寸法が公差内にあるかは別途ご確認ください。
静的リファレンスデータ
リファレンス:付加公差の例
上記と同じ式から事前計算した値です。入力し直さずに素早く参照できます。
| 要素 | MMCサイズ | 実測サイズ | 指定公差 | 付加公差 | 許容合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 穴(計算ツールのデフォルト) | 0.495″ | 0.502″ | 0.010″ | 0.007″ | ⌀0.017″ |
| 穴(MMC時、偏差なし) | 0.495″ | 0.495″ | 0.010″ | 0.000″ | ⌀0.010″ |
| 穴(LMC付近) | 0.495″ | 0.505″ | 0.010″ | 0.010″ | ⌀0.020″ |
| 軸(LMC側へ偏差) | 0.505″ | 0.498″ | 0.010″ | 0.007″ | ⌀0.017″ |
計算例
ブラケット穴の位置度指示に対する検証
ブラケットの穴は ⌀0.500 ± 0.005 で、MMC時の位置度公差は ⌀0.010 と指定されています。検査で実測した穴径は ⌀0.502 でした。この部品は合格でしょうか?
- 穴の場合、MMC = 許容される最小直径(最大実体)= 0.500 − 0.005 = 0.495″.
- 付加公差 = |実測 − MMC| = |0.502 − 0.495| = 0.007″.
- 合計許容位置度公差 = 0.010 + 0.007 = ⌀0.017″.
- 穴の実測位置偏差が真位置から ⌀0.017″ 以内であれば、部品は合格です。図面指示は ⌀0.010″ だけでしたが、穴が寸法上限側(MMCから外れた側)に仕上がり、付加公差を得たためです。
関連記事: 金属学・品質管理 →